ことばや










   いとうかよこ原作脚本作品
  朗読劇『私の知らない、私の事情』
  加護亜依主演、金田賢一語り 特別公演
  ⚫日にち/10月6日(土)、7日(日)
  ⚫会場/グロッタ・デ・アモーレ            
  ⚫料金/4,500円
  ※チケット予約はこちらから → #私の事情

 



 


いとうかよこ脚本作品 
朗読劇<銀河鉄道の夜~純愛シリーズ>第2弾 
『愛を教えて、と彼女は言った。願い事は星の彼方に』 

⚫日にち/8月24日(金)~26日(日) 
⚫会場/赤坂CHANCEシアター    
⚫料金/3,500円(ワンドリンク付き)  
※チケット予約はこちらから → #銀河星の彼方に
 

銀河鉄道の夜~純愛シリーズ オーディオドラマ版、好評リリース中!
彼女は星を見上げ、ここにいない彼を想う                私たちは、夜空に瞬く夏のトライアングル 
「彼女は星を見上げ、ここにいない彼を想う」            「私たちは、夜空に瞬く夏のトライアングル」


          
「愛を教えて、と彼女は言った。願い事は星の彼方に」    「星をめぐり、彼女はもう一度、彼に恋をする」     

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雨が泣く

天気予報を裏切っていきなり降りだした雨。
慌てて駆け出す人たちを横目で見ながら
冷たい雫に打たれるまま立ち尽くしていた。

濡れるにまかせて佇む私に、
傘をさしかけてくれるやさしい手はもう、ない。
冷えて凍えていく身体を、
かばうように包んで温めてくれる胸も、ない。
だから、ここから一歩も動けないでいる。

いつも、たったひとことが言えなかった私は、
作り笑いばかりが上手くなって、
心を偽ることが当たり前になって、
大切なものを手放してしまった。

「淋しい」と言えばよかった。
「会いたい」と、言えればよかった。

素直に涙を流す術を知らない私の代わりに
舗道を叩く雨が泣いている。
どんどん激しくなる泣き声は
止むときを知らず、舗道を叩き続ける。

すべてこの雨が、流してくれればいいと思う。
この心に、この身体に、刻まれた記憶も、
過ごした時間も、くすぶったままの想いも、すべて。

そして、私という存在さえも、
跡形もなく流してくれればいいのに、と願った。
 


朗読/山口龍海
ストーリー/いとうかよこ
at 2018/06/11 23:00:00